埼玉県内市町村の障害福祉担当課へのファックス

平成28年5月13日(金)、地域で共に生きるナノとして、以下の文書(ワード文書では3枚)を埼玉県内の63の市町村の障害福祉担当課宛でファックスしました。

 

担当課の方の手元に、無事、届いていると良いのですが・・・

 

平成28年5月13日

埼玉県内市町村の障害福祉担当課 御中

埼玉県三郷市戸ヶ崎2193-1

地域で共に生きるナノ

 

高次脳機能障害のある方への支援について

 

○日頃より、高次脳機能障害支援にご尽力を賜り厚くお礼申し上げます。

 

○さて、人が日常生活を送るために必要な記憶、見当識、注意、言語、思考、判断などの認知機能。

 

○この認知機能が障害されることにより、社会生活を一人で送るのが困難になる認知障害について

  • 症状が進行する場合には、認知症として、主に介護保険制度(社会保険制度の給付)で対応
  • 症状が進行しない場合には、高次脳機能障害として、主に障害福祉制度(公費負担の制度)で対応

することになっています。

 

○認知症も高次脳機能障害も、どちらも国際疾病分類第10版(ICD-10)では同じカテゴリ(F0:症状性を含む器質性精神障害)に分類される器質性精神障害。

 

○脳卒中の後遺症で高次脳機能障害となった方については、認知症の方と明確に区別された診断をしていただけるとは限らない状況もございます。

 

○皆さまの部署において、認知症支援と同様の具体的施策を、高次脳機能障害についても整備していっていただければ嬉しく存じます。

 

 

◇「今後の障害者保健福祉施策の在り方について(中間報告)」

 (平成9年12月9日)

「身体障害を伴わない高次脳機能障害(若年性痴呆等)については、精神保健福祉法において必要な福祉サービスを充実すべきである。」

 

◇「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部改正」

 (平成11年改正/平成12年度施行) ※別紙(議事録抜粋)参照

医学的・学術的定義での高次脳機能障害(認知症に代表される高次脳機能障害)が精神保健福祉法の枠組みでの支援対象に位置づく。

 

◇「高次脳機能障害診断基準」

 (平成16年度~)

 除外項目(進行性疾患を原因とする者)に該当する場合

 → 認知症 [主に介護保険制度で対応]

 高次脳機能障害診断基準に合致する場合

 → (行政的定義での)高次脳機能障害 [主に障害福祉制度で対応]

 

 

※平成13年度から17年度まで、脳血管障害や外傷性脳損傷などの原因疾患に基づく認知障害(高次脳機能障害)のある方が医療・福祉サービスを適切かつ円滑に受けられるようにするために、厚生労働省が高次脳機能障害支援モデル事業を実施。

 

※平成14年度以降、精神保健福祉業務の多くが、都道府県から市町村に移管されており、器質性精神障害である高次脳機能障害も、他の精神障害と同様、支援の主な主体は市町村ということに。

 

※平成18年度からは、高次脳機能障害のある方の福祉サービス利用も自立支援給付として一般事業化され、さらに市町村の地域生活支援事業を都道府県の地域生活支援事業で支援する仕組みが用意され、市町村は高次脳機能障害支援モデル事業で作成された高次脳機能障害診断基準や訓練並びに支援プログラム等の成果などを活用することができるようになっています。

 

※なお、平成28年4月1日に閣議決定された第3次犯罪被害者等基本計画には、以下のような施策が盛り込まれております。

1 保健医療サービス及び福祉サービスの提供(基本法第14条関係)

(10) 高次脳機能障害者への支援の充実

 厚生労働省において、高次脳機能障害が障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)に基づいて市町村が実施主体となっているサービスの対象であるという更なる周知を行う。また、都道府県において、患者・家族からの相談への対応や普及啓発等を行う「高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業」を実施する。【厚生労働省】

 

 

第145回国会参議院国民福祉委員会(平成11年3月15日)議事録抜粋

 

○西川きよし君

 この高次脳機能障害については、精神障害者保健福祉手帳の中の器質精神病に該当するとされております。いろいろ難しい名前がいっぱい出てくるわけですけれども、しかし仮にこの手帳を取得したとしても、現状では日常生活面での援助につながる具体的なサービスをなかなか受けることができないのが実情でございます。

 この点について、平成九年十二月に身体障害者福祉審議会などの合同企画分科会において取りまとめられた中間報告の中で「身体障害を伴わない高次脳機能障害については、精神保健福祉法において必要な福祉サービスを充実すべきである。ただし、当面、精神薄弱者に類似した障害の状態にある者については、精神薄弱者施設等の利用を行えるようにする」、こういうことも検討すべきであるという指摘が行われております。

 この前段の「精神保健福祉法において必要な福祉サービスを充実すべきである。」というこの指摘に対して、今国会に提出されている精神保健福祉法の改正ではどのように対応されていかれるのか、もう一度厚生省の方からお伺いしたいと思います。

 

○説明員(今田寛睦君:厚生大臣官房障害保健福祉部長)

 身体障害を伴わない高次脳機能障害者に対します福祉サービスは、御指摘のように基本的には精神保健福祉対策の中で対応することといたしております。

 精神障害者の福祉施策につきましては、他の知的障害あるいは身体障害に係ります福祉施策に比べてその取り組みが非常に浅いということ、あるいは老人や他の障害者のための福祉施策と比較して、特に在宅の精神障害者に対する福祉施策が不十分である、このような指摘をいただいております。

 このため、今国会に提出をさせていただいております精神保健福祉法の改正案におきましては、まず在宅の精神障害者の相談などを行います精神障害者地域生活支援センター、これを設置すること、それから在宅の精神障害者の食事等の介助を行うためのホームヘルプ事業を行う。これもこれまで精神障害者にはなかった事業であります。さらに、精神障害者の介護を行っている家族が病気などになったときに、短期間その方を精神障害者社会福祉施設などに入所させるいわゆるショートステイ事業、これらを法定化することといたしております。

 身体障害を伴わない高次脳機能障害者を含めて、地域で生活する精神障害者及びその家族を支援する方策を講ずるという観点から法案を提出させていただいている次第でございます。