上尾市議会での質疑

平成28年3月の上尾市議会定例会において、平成28年3月9日、高次脳機能障害のことも、一般質問で取り上げられました。

 

以下のような質疑応答がなされております。

 

 ◆22番(道下文男議員)

 次に、通告の3項目めの軽度外傷性脳損傷(MTBI)への対応普及についてであります。軽度外傷性脳損傷は、頭部に対して外部から物理的な力が作用した結果起きる急性の脳損傷のことであります。程度により軽度、中度、重度に分けられるが、WHOの報告によりますと、全体の9割が軽度外傷性脳損傷とされております。意識障害、高次脳機能障害、脳神経麻痺、自律神経障害、運動麻痺、知覚麻痺、膀胱直腸障害などの症状が挙げられております。平成26年9月議会で軽度外傷性脳損傷にかかる周知及び適切な労災認定に向けた取り組みの推進を求める意見書を上尾市議会として全会一致で採択させていただきました。そこでは、労災認定基準の改正、外傷性脳損傷の判定方法の導入、国際基準に準じるガイドラインの作成、啓発周知、各都道府県に支援拠点病院を設置することなどを要望しております。患者の皆様が苦しんでいる最大の課題は何か、それは労災認定基準についてであります。2003年8月8日付の厚労省の通達では、画像に出なければ因果関係が認められないとの文言があるため、認定がなされない現状であります。公明党のかかわりとしては、この友の会という会がございますが、代表委員がMTBIの第一人者の医師から、この問題は1人で抱え切れないくらい大きな問題、政治の力が必要だとの話を受け、山口代表に相談をされました。代表からは、これは患者さんだけの問題ではなく、国民全体にかかわる大きな問題であると言われ、その後その医師と懇談され、公明党のマニフェストにも掲げております。また、何度も国会の場で質問を取り上げていただいております。周知普及活動により、予防と事故後の早期対応を推進していくことが重要であります。

 そこで、お伺いをいたします。上尾市として、軽度外傷性脳損傷の相談状況をお聞かせください。

 

◎健康福祉部長(岡田勝幸)

 埼玉県総合リハビリテーションセンター内に設置されております高次脳機能障害者支援センターにおいては、平成26年度に431件の相談があったと聞いております。そのうち軽度外傷性脳損傷に関する相談は11件あったことを確認しておりますが、現在市といたしましては、軽度外傷性脳損傷を抱えている人からの相談件数や市内在住の人数などについては、把握していない状況でございます。

 

◆22番(道下文男議員)

 これは、なかなか知られていない状況もあると思いますので、相談的には数多くあると思います。そして、軽度外傷性、この脳損傷に関連して、平成24年12月議会で一般質問させていただきました。高次脳機能障害について、これもその一部であります。周知徹底することが重要であるということで、「広報あげお」、ホームページ、社協だよりなどへの掲載、介護施設、障害者事業所、ケアマネの会などへの周知、市の職員の研修による認識の向上を提案いたしましたが、進ちょく状況をお聞かせください。

 

◎健康福祉部長(岡田勝幸)

 高次脳機能障害についての取り組み状況でございますが、平成26年度に市職員、地域包括支援センター、障害福祉サービス事業所などの関係機関を対象として、高次脳機能障害の理解促進のための研修会を実施いたしました。また、昨年の6月にはリーフレットを作成し、市民に対し回覧版による周知を図ったところでございます。

 

平成24年12月の上尾市議会では、平成24年12月11日、以下のような質疑応答がなされております。

 

 ◆18番(道下文男議員)

 次に、通告の2項目めの障害福祉施策についてであります。1点目は、高次脳機能障害についてであります。高次脳機能障害とは、脳の損傷により生じる認知機能の障害、事故による頭部外傷や脳血管障害などの脳の疾病、感染症や薬物、アルコールによる中毒など、さまざまな原因によって脳が損傷を受け、言語、思考、記憶、行為などの認知機能に生じる障害。障害の程度や症状の出現頻度は、経過時間や環境、状況によって差があります。注意障害、記憶障害、遂行機能障害、社会的行動障害など、身体麻痺を伴わない失語、失行、失認などの障害は、気分障害などの精神疾患と誤認される場合もあります。全国で30万人、埼玉県でも1万5,000人の患者がいるということでございます。その患者、家族の皆様が深刻な状況であります。

 先日、NPO法人地域で共に生きるナノの代表にお会いをいたしました。さまざまな現状の課題をお聞きいたしました。また、高次脳機能障害地域相談会にも参加させていただき、当事者、家族の皆様の思いを直接聞くことができました。この障害について、理解を市民の皆様に周知してほしいとのことでありました。

 そこで、お伺いをいたします。上尾市の高次脳機能障害の相談状況について。市の高次脳機能障害への認識と現状の課題、今後の方向性について。この障害について周知していくことが重要でありますが、「広報あげお」、ホームページ、社協だよりなどへの掲載、介護施設、障害者事業所、ケアマネの会などへの周知、市の職員の研修による認識の向上などにより、周知の推進を提案いたしますが、市のご見解をお聞かせください。

 

◎健康福祉部長(中村紀子)

 次に、大きな項目の2番目、障害福祉施策について4点ご質問いただきましたので、お答えいたします。1点目、高次脳機能障害者の相談状況についてでございますが、高次脳機能障害を持つ方々は身体障害や他の精神疾患とも合併している場合があり、障害福祉課では高次脳機能障害という障害名だけでの相談件数は計上しておりませんが、症状から高次脳機能障害を疑われる相談もございます。

 次に、市の高次脳機能障害への認識についてでございますが、この障害は事故や病気などで脳に損傷を受けた後に、記憶力や注意力の低下などの症状があらわれ、日常生活や社会生活に支障が出てくるという、見えにくく気づかれにくい障害です。現状では、まだ一般の方々に、障害が十分認識されているとは言えない状況であると考えております。先日、県が開催する高次脳機能障害地域相談会にオブザーバーとして障害福祉課が出席した際も、多くの当事者や家族の方々から、どこに相談に行ったらいいのか分からなかった、周りの理解が乏しいなどの体験談が語られていました。このようなことからも、高次脳機能障害者支援のためには、高次脳機能障害という障害の理解を推進していくことが重要であると考えております。

 次に、広報紙の活用や事業所への研修による周知の実施についてでございますが、市では市職員、地域包括支援センター、障害福祉サービス事業所などの関係者を対象とした高次脳機能障害に関する研修を、平成20年11月に実施しております。この障害については、多くの方に理解していただくことが重要であるという観点から、高次脳機能障害者支援拠点機関の埼玉県総合リハビリテーションセンター内にある支援センターと連携しながら、関係職員の研修を推進していきたいと考えております。また、市民への周知としましては、「広報あげお」や市ホームページなどに高次脳機能障害について掲載し、家族や身近な人々への理解推進に努めていきたい所存でございます。

 

◆18番(道下文男議員)

 2点目の障害福祉施策について、まず1点目の高次脳機能障害におきましては、先ほど言いました周知ということが重要になってまいります。その周知においては、「広報あげお」に入れるというだけではなくて、そこでちょっと特集を組んでいただき、こういった方たちの認識を高めていただければと思いますので、その点要望させていただきます。