社会保障審議会障害者部会の資料

平成28年6月30日(木)に開かれた社会保障審議会障害者部会(第80回)。

 

資料のなかに、「高次脳機能障害」という文字が記載されていたものは、以下のもの。

 

参考資料3 障害者部会報告書の主な対応状況

○地域生活支援事業実施要綱の改正(平成28年3月)

 失語症、知的障害、発達障害、高次脳機能障害、難病、重度の身体障害のある者が、意思疎通支援者の養成・派遣に関する事業の対象者であることを明確化

 参考資料6 発達障害者支援法改正法 附帯決議(参議院)

二、小児の高次脳機能障害を含む発達障害の特性が広く国民に理解されるよう、適正な診断や投薬の重要性も含め、発達障害についての情報を分かりやすく周知すること。特に、教育の場において発達障害に対する無理解から生じるいじめ等を防止するには、まずは教職員が発達障害に対する理解を深めることが肝要であることから、研修等により教職員の専門性を高めた上で、早い段階から発達障害に対する理解を深めるための教育を徹底すること。

 

ちなみに、平成27年12月14日に出された「障害者総合支援法施行3年後の見直しについて~社会保障審議会 障害者部会 報告書~」では、以下のようなことが記されています。

 

 6.手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方について

 

(1) 現状・課題

 

(意思疎通支援の現状と課題)

○障害者等の「どこで誰と生活するかについての選択の機会」を確保するためには、選択に必要な情報へのアクセスと選択内容の伝達に向けた意思疎通支援が重要である。また、意思疎通支援には、社会参加の促進と安全確保の側面がある。障害者総合支援法においては、居宅介護、同行援護、生活介護、自立訓練等の個別給付と、人材の養成・派遣、日常生活用具の給付等を実施する地域生活支援事業により支援が行われており、手話通訳者の養成・設置・派遣、要約筆記者の養成・派遣、盲ろう者向け通訳・介助員の養成・派遣は地域生活支援事業の必須事業として位置付けられている。

 

○平成28年度に障害者差別解消法が施行されることから、教育、労働等の他施策との連携など、各分野における「合理的配慮」との関係に留意する必要がある。なお、その際には、制度の縦割りによる谷間を作らないように留意することが重要である。

 

(意思疎通支援者の人材養成)

○地域生活支援事業の各メニューに関する利用状況やニーズを把握するとともに、意思疎通支援者の指導者養成や、司法・医療等の専門性を有する意思疎通支援者の養成など、人材養成の体制を整備していく必要がある。その際、研修の内容については、実践的な面を重視すべきである。

 

○今後の中長期的な人材確保に向けた検討に当たっては、点訳や音訳等は多くのボランティアの協力を得て実施されていることや、専門的な人材の処遇の在り方に留意する必要があるとの指摘がある。

 

(地域生活支援事業等の活用)

○地域生活支援事業等における支援が主に視覚・聴覚・言語・音声機能障害の者を念頭に置いたものとなっていること等のため、盲ろう、失語症、知的障害、発達障害、高次脳機能障害、難病、重度の身体障害のある者などに向けた支援の充実が必要との指摘がある。また、小規模な自治体における事業の実施も確保していく必要がある。

 

○視覚障害者情報提供施設(点字図書館)は、全国に76施設あり、点字刊行物や視覚障害者用の録音物の制作・貸出、情報機器の貸出、視覚障害者に関する相談事業等を実施している。また、聴覚障害者情報提供施設は、全国に51施設あり、聴覚障害者が利用する字幕(手話)入りの録画物の制作・貸出、手話通訳者・要約筆記者の派遣、情報機器の貸出、聴覚障害者に関する相談事業等を実施している。

 

(支援機器の開発と活用)

○障害者自立支援機器等開発促進事業により、意思疎通支援に係る支援機器等の開発を進めており、障害者やその家族・支援者による活用が進むような情報提供等が課題となっている。

 

(2) 今後の取組

 

(基本的な考え方)

○意思疎通支援については、基本的に現行の支援の枠組みを継続しつつ、盲ろう、失語症など障害種別ごとの特性やニーズに配慮したきめ細かな見直しを行うべきである。

 

(計画的な人材養成とサービス提供等)

○地域のニーズに応じた人材養成や意思疎通支援のサービス提供に資するよう、各自治体において意思疎通支援事業の現状(利用者数、利用回数・時間等)に関する調査を行い、その結果を踏まえ、合理的配慮の進捗状況に留意しつつ、必要な意思疎通支援者を計画的に養成するとともに、提供すべきサービス量の目標を設定すべきである。

 

○意思疎通支援について各障害種別の専門性を高めるとともに、司法、医療等の専門分野への対応を図るため、手話通訳士・者、要約筆記者、点訳者、盲ろう者向け通訳・介助員等の指導者養成を強化すべきである。その際、障害特性に応じて多様な意思疎通の手法があることに留意する必要がある。

 

○小規模な市町村で事業実施が困難・不十分な場合に、都道府県や近隣市町村による事業補完・代替実施の取組を進めるべきである。また、災害時に自治体が意思疎通支援を提供する体制について、平時からの取組を強化すべきである。

 

(地域生活支援事業等の活用)

○地域生活支援事業等について、失語症、知的障害、発達障害、高次脳機能障害、難病、重度の身体障害のある者が、意思疎通支援者の養成・派遣に関する事業の対象であることを明確化すべきである。また、情報通信技術の活用等を通じた効果的・効率的な支援の提供を工夫すべきである。

 

(支援機器の活用促進等)

○意思疎通支援に係る支援機器について、障害特性に応じた支援が可能となるよう、引き続き実用化に向けた開発支援を進めるべきである。また、支援機器の活用・利用支援や意思疎通支援に関する相談・情報提供について、視覚障害者情報提供施設・聴覚障害者情報提供施設等の活用により、地域における支援体制を整備すべきである。その際、一般の図書館や学校図書館等との連携も視野に入れるべきである。