さいたま市議会予算委員会(平成28年3月2日)

さいたま市議会。

 

平成28年3月2日の予算委員会で、高次脳機能障害について、以下のような質疑応答がなされています。

 

 ◆稲川智美委員

 次、153ページの下段の障害者更正相談センター管理運営事業についてでございます。

 4番の高次脳機能障害者支援ということで、予算が立てられておりますけれども、高次脳機能障害は、手足の片麻痺とか、失語症のように外部から理解できる障害と違い、記憶障害や注意障害など、本人が日常生活を送る上で困難を来し、不便や苦しむだけでなく、感情のコントロールができなかったり、性格が変わってしまったりと思われるような、家族にとって対応に戸惑う障害であり、専門的なサポートが必要な障害であります。

 この事業に対して、支援困難な事例への助言や指導や人材育成のための研修会の開催とありますけれども、研修会の内容や回数、これまでの受講数についてお答えください。

 

◎障害者更生相談センター所長

 ただいまの御質疑にお答えいたします。

 高次脳機能障害は、脳の損傷部位、発症、受傷した年齢などにより抱えている問題が個々さまざまでございます。そこで、高次脳機能障害者支援には、医療専門職や福祉専門職がいる当センターが一次相談窓口の後方支援を行っております。これまでの支援困難な事例でございますが、3例ほど事例をあげさせていただきますと、受傷後に記憶力や注意力が低下し、以前のように仕事ができなくなって離職、脱力性などの症状から万引きなどの問題行動を繰り返していた例、また、それまでの仕事や友人関係、生きがい等の喪失から、二次的にうつ病となり、家庭にひきこもり、飲酒しては暴力を振るう本人に家族が疲弊、対応に苦慮していた例、幼い子供3人がいる家庭の父親が高次脳機能障害になったことで、家庭機能が低下、母親も疲弊や混乱から情緒的に不安定となり、子供たちへの虐待が懸念される状況に至った例などございます。

 次に、研修の内容でございますが、本人、家族も障害を認識しにくい高次脳機能障害では、支援の導入部分として、一次相談窓口の役割が重要となります。そこで、年2回、各区支援課や生活支援センターなどを初め、福祉、医療、教育などの関係機関職員を対象に、外部講師による高次脳機能障害に関する基礎的理解の促進と対応方法の習得を目的とした研修を実施しております。また、各区の関係機関からの要望に応え、当センター職員が研修会の講師として参加することもございます。これらの研修は、今後も継続していく予定でございます。

 研修会に参加している人数等は、各回数とも100名以上になっております。

 

◆稲川智美委員

 ありがとうございました。

 各回100名以上の方の参加で、それによってその対応が理解されるという方がふえていることは、大変うれしく思います。私も以前、病院にいたときに、本人の性格が変わってしまったりということで、家族がそれについて非常に困ったり、戸惑ってしまうという事例をよく見ておりますので、こういう専門的な方からの講演活動とかをさらに進めていただきたいと思います。