新座市介護保険事業計画等推進委員会での議論

8月27日、「新座市介護保険事業計画等推進委員会・公聴会」で、ナノ新座のメンバーが高次脳機能障害者支援について以下のような意見を述べさせていただきました。

 

◆「高次脳機能障がいの方への介護保険サービスでの支援について」

 

 皆様御存知のように、認知機能に障がいのある場合、進行する場合は認知症、進行しない、あるいは改善する場合には高次脳機能障がいとして、介護保険サービス又は障がい福祉サービスで支援が受けられることになっております。

 

 高次脳機能障がいについて、介護保険サービス関係では、主治医意見書記入の手引きに、高次脳機能障がいのことが少し触れられている程度なので、見落とされがちですが、介護保険サービス利用者の中に、高齢の高次脳機能障がいの方もいることをまず強調させていただきたいと思います。その上で、具体的には以下の2点をお願いさせていただきます。

 

 まず、介護保険サービスの利用が優先される高次脳機能障がいの方についても、軽度認知障がいの方を想定した改善プログラムと同様の支援プログラムを提供し、高次脳機能障がいの方の介護保険サービスにおける要介護制度の改善を促していくこと等を時期の計画に位置付け、認知症施策の中で、介護保険サービスの利用が優先される、高次脳機能障がいの方向けの具体的な支援の仕組みを用意していただきたいというのが、一つの願いです。他の自治体の例ですが、第6期三郷市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の認知症施策の推進では、各種施策の対象として、高次脳機能障がいも位置付けられています。

 

 二つ目のお願いは、若年性認知症や、脳卒中の後遺症で高次脳機能障がいとなった40歳から64歳までの方について、介護保険サービスだけでなく、障がい年金や、併用ができる障がい福祉サービスにつなげる仕組みを作り、次期の計画に位置付け、具体化していただきたいというものです。平成27年2月18日、国が出した事務連絡に、介護保険法の規定により保険給付が優先されることが、あたかも介護保険のみの利用に制限されるという誤解を障がい福祉サービス利用者に与えることのないよう、介護給付費等の支給が可能な場合がある旨を、利用者及び関係者へ適切に案内を行うことと記されていること等を踏まえ、介護保険サービスと障がい福祉サービスの連携について、計画に記した上で具体的な連携の仕組みを検討していただければありがたいです。例えば草加市の認知症ガイドラインでは、若年性アルツハイマー症病や高次脳機能障がい等、症状が進んだ場合、精神保健福祉手帳が利用できると記されています。高次脳機能障がいと脳血管性認知症は現在のところ明確な区分が確立されておらず、一部関わっている可能性も高いが、実際には進行性のもの認知症であり、非進行性のものが高次脳機能障がいとして捉えることが実態に近いと考えられます。以上です。

 

11月14日に公開された「第3回新座市介護保険事業計画等推進委員会会議録」(10月19日開催)には、この意見陳述に対して、以下のような議論がなされたことが記されています。

 

〇「高次脳機能障がいの方への介護保険サービスでの支援について」の項目ですが、特に2号被保険者の方の高次脳機能障がいというのは、ほとんどが脳外科を受診されていると思うので、医療機関宛てにパンフレット等を配布してもらえれば、役立つと思います。先ほどゴミ屋敷の話が出ましたので、そのことに触れますが、ゴミ屋敷や迷惑行為というのは認知症の周辺症状の1つによるものであることが多いと思うのですが、記憶症状と比べて周辺症状は薬物療法が効き易いと思うのですが、そういう方に限って受診しない特徴があって、それを何とか医療や介護につなぐために、新座市で昨年から認知症初期集中支援チームというのを2チーム稼働していますので、周知していただいて、迷惑行為を医療・介護の対象となるように結びつけていただければと思います。

 

〇にいバスの本数増加等について考慮してほしいという意見がありましたが、これは是非お願いしたい。ちょっとした事故でも何とかして免許証を返させようとしているように思います。何とか本数を増やしてもらうことと、行きだけでなく帰りの時間のことも考慮した設定をお願いしたいと思います。

 

●にいバスにつきましては、平成32年に改正があり、その際にルートの見直し等をする予定があります。事前にはアンケート調査や利用者から直接意見を聞くような場を設けると思いますので、そこと合わせて、私共もこの会議で出た意見について申し上げてまいりたいと考えておりますので、もうしばらくお時間を頂きたいと思います。あと先ほど説明が不足しておりまして、高次脳機能障がいの方の部分で、他市の事業計画の方に、認知症と並列して高次脳機能障がいも認知症施策として掲載しているというような意見がありまして、本市としては内部でも議論していまして、この委員会の中で認知症施策として、計画のまとめ方について意見をいただきたいと思います。

 

○高次脳機能障がいの言葉を定義された時は、これまで脳卒中などで失語症が出た人は、医療で救済される道があったが、若年層の方で交通事故等だと、認知症等の扱いが受けられなくて困っている人がいるということで、そういう方達にカテゴリーをつけて救済する目的で、高次脳機能障がいが設けられたと思っていますが、その意味から公費で救済の道をということであれば、認知症と同じように対象とするべきではないかと、個人的には思っております。

 

〇交通外傷だと第2号被保険者にはならないですよね。ですので、基本的には障がい者施策の方で2号の方で対応した方がいいと思います。

 

●今、国から下りてきている認知症施策といったものについては、今後増え行くアルツハイマー型認知症に対する施策が中心となっている中で、交通事故等で高次脳機能障がいになった方と並列してこの計画の中に記載するというのはいかがでしょうか。

 

○高次脳機能障がいが現実的に多いのは失語症と思うのですが、高次脳機能障がいを定義した時は、当初失語症を外していました。失語というのは主に脳卒中の症状なので、認知症とはまた別なのだということで。しかし今はアルツハイマーの定義でも失語はアルツハイマーの1つの症状だと含める方向になってきているので、それと同様に考えれば、高次脳機能障がいの範囲を広めて、失語症なども含める方向で考えていくのが流れではないかと思います。

 

●65歳以上の介護保険事業計画を踏まえるといかがでしょうか。概念としては、高次脳機能障がいが認知症の中で同じカテゴリーというのは、理解ができますが、介護保険事業計画として、認知症施策に位置付けることの考え方をお示しいただきたいのですが。65歳以上になると、高次脳機能障がいも認知症も、介護の手間に応じて介護保険が使えますが、2号被保険者につきましては、交通事故の外傷等は入らない位置付けになっています。

 

○医療としての高次脳機能障がいと、行政が用いる高次脳機能障がいとでは、定義がかなり違っているのがネックなのだと思いますが、医療としてはほとんどが認知症の周辺症状と重なるので、現実的には同じような症状であれば、同じように対応した方がいいのではないでしょうか。

 

◎先生がおっしゃられたように、生活障がいという意味では同じことがありますし、介護保険のサービスがどうなるかはともかく、この計画の中にそのことが織り込まれるのは妥当ではないかと思いますが。どう織り込んでいくかは検討していただいてということで。以上でよろしいでしょうか。