次期「川越市障害者支援計画」〈原案〉への意見と川越市の考え方

1月19日、川越市のホームページに『次期「川越市障害者支援計画」〈原案〉に関して提出された意見及び意見に対する市の考え方』が掲載されました。

 

以下に、高次脳機能障害に関する部分の意見概要と川越市の考え方を転載。

 

御意見 市の考え方

・52ページ、72ページ、109ページの「発達障害児(者)の地域支援体制の整備」のところ

 この事業の対象に高次脳機能障害を有する障害児(小児の高次脳機能障害)が含まれることを明記してください。

 また、平成28年5月25日に成立した改正発達障害者支援法では、6項目の付帯決議(参議院)が付いているが、付帯決議2項目に以下のような内容がある。

「(2)小児の高次脳機能障害を含む発達障害の特性が広く国民に理解されるよう~」

 本事業は、発達障害児(者)を対象としています。

 「障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針」には、高次脳機能障害は精神障害に含まれるものとして記載されており、発達障害には含まれていません。

 また、国立障害者リハビリテーションセンターが「高次脳機能障害者支援の手引き」の中で示している高次脳機能障害の診断基準では、発達障害を原因とする者は高次脳機能障害の対象がら除外されている事もあるため、市の判断において、発達障害者に高次脳機能障害者を含むことは困難と考えます。

 そのため、次期計画の本事業に高次脳機能障害者について記載することはできませんが、御意見の付帯決議の動きを踏まえ、国の示す基準等について注視して参りたいと考えています。

・64ページの「精神保健相談の充実」のところ

 高次脳機能障害についても「精神保健相談」の対象であることを計画に記してください。 

 御意見を踏まえ、64(新65)ページの施策「精神保健相談の充実」の文頭を、次のとおり変更しました。

変更内容:精神障害(発達障害及び高次脳機能障害を含む。)のある人やその家族などからの精神保健に関する相談を~

 また、この修正に合わせて、施策「精神保健福祉家族教室の充実」の施策説明の文頭を次のとおり変更しました。

変更内容:精神障害(発達障害及び高次脳機能障害を含む。)のある人の家族に~

・65ページの「精神保健福祉家族教室の充実」のところ

 高次脳機能障害関係の家族教室の開催などについても計画に記してください。

 現段階では実施しておりませんが、必要に応じて高次脳機能障害の支援拠点機関である埼玉県総合リハビリテーションセンターと連携しながら、検討していきたいと考えております。

・65ページの「障害者医療に関する情報収集・情報提供」のところ

 高次脳機能障害について診断・リハビリなどで対応して頂ける医療機関についても情報収集・情報提供していく旨のことを計画に記してください。

 本市としましては、特定の病名等にかかわらず、障害者医療に関する情報収集・情報提供に努めて参ります。

・102ページの「障害者手帳取得の促進」のところ

 川越市では従前より「高次脳機能障害、発達障害が精神障害者保健福祉手帳の対象となることについて周知」を計画に盛り込んでいただいておりますが、高次脳機能障害についてどのように周知していくのか、周知の成果をどのように評価するのか、次期の計画では具体策を記してください。

 例えば、ホームページで「手帳」の対象になることを周知していくとか、そのページへのアクセス数で評価するとか。

 御意見を踏まえ、ホームページでの周知・啓発を行って参ります。

 また、計画案への記載については、過去に案内等の配布による周知を行っていた事もあるため、周知方法を具体的に限定せず、必要な方法で周知を図ってまいります。

・105ページの「通所サービス等の充実」のところ

 川越市において、高次脳機能障害者に対して障害福祉制度で、どのようなサービスを提供するのか、サービスの例を計画に記してください。

◎理由

特別区長会が厚生労働省に出した要望「身体障害の無い高次脳機能障害者に対しての自立訓練(機能訓練)実施のための対象者要件の緩和」などを受け、自立訓練の対象者要件を定める規定を引用する部分を削除し、障害種別によらず利用できるように制度が改正されようとしています。

 御指摘の施策「通所サービス等の充実」につきましては、サービスを提供する事業所や活動の場の充実のため、事業者へ必要な情報を提供する等の支援を行うものです。

 御意見を踏まえ、国の要件緩和等の動きに留意し、適切な情報提供を図ってまいります。

・109ページの「高次脳機能障害の地域支援体制の整備」のところ

 まず、「医療と福祉の一体的な支援が受けられよう」の部分は、一文字欠けております。「受けられ」の後ろに「る」を追加して「医療と福祉の一体的な支援が受けられる様」という様に訂正してください。

 その上で、内容について。

 川越市の現行の計画や、一つ前の計画でも、「高次脳機能障害の地域支援体制の整備」という施策が盛り込まれております。

 次期「川越市障害者支援計画」〈原案〉の62ページで、疾病の早期発見等についての重要性について指摘がなされております。

 40歳以上の脳卒中の後遺症で高次脳機能障害となった方や、若年性認知症の方が、その疑いがある状態で早期に発見され、早期に器質性精神障害(高次脳機能障害、若年性認知症)と診断し、介護保険制度とあわせて障害福祉制度や障害年金制度など、組織横断的な対応で支援をしていく体制を整備していくことを追記して下さい。

 御意見を踏まえ、施策「高次脳機能障害の地域支援体制の整備」の記述を次のとおり訂正しました。

訂正箇所:~医療と福祉の一体的な支援が受けられるよう、~

 また、介護保険制度等と障害福祉制度の組織横断的な対応につきましては、本計画書4ページの位置づけのとおり、地域福祉計画やすこやかプラン・川越等の市の他計画と連携を取って進めてまいります。

 なお、国が示している「「地域共生社会」の実現に向けて(当面の改革工程)」において、平成32年までを目処として、保健・福祉行政における包括的支援のあり方について、制度上の位置づけを含め、幅広く検討が行われることとなっておりますので、国の動きを注視しつつ、包括的支援に対応して参りたいと考えています。

・110ページ~111ページの「主要課題5 コミュニケーション環境の充実」のところ

 高次脳機能障害(児)者が、意思疎通支援事業のサービスの対象であること、そのサービスを入院中も利用できることを計画に記して下さい。

◎理由

 「地域生活支援事業実施要項」(平成28年3月30日改正)において、事業対象者を「聴覚、言語機能、音声機能、視覚、失語、知的、発達、高次脳機能、重度の身体などの障害や難病のため、意思疎通を図ることに支障がある障害者等」と明確化し、「意思疎通を図ることに支障がある障害者等の入院中における意思疎通支援事業(地域生活支援事業)の取扱いについて」(平成28年6月28日)で、「入院中においても、入院先医療機関と調整の上で、意思疎通支援事業の利用が可能である旨」通知がなされています。

 

 御指摘を踏まえ、意思疎通支援事業は地域生活支援事業の一事業であるため、130(新131)ページの(6)地域生活支援事業の意思疎通支援事業についての記載を下記のとおり変更し、対象者を明確化しました。

 なお、入院中の利用については、内容が実務上の事務取扱いとなるため、事業の方策を記載する計画書には記載しませんが、改めて、支援を行う担当職員に周知して参ります。

変更内容:意思疎通支援事業について、聴覚、言語機能、音声機能、視覚、失語、知的、発達、高次脳機能、重度の身体などの障害や難病のため、意思疎通を図ることに支障のある人の意思疎通を仲介するため、手話通訳者・要約筆記者派遣事業、手話通訳者設置事業等の充実を図ります。

 

・114ページの「2 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」のところ

 「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」事業の対象に高次脳機能障害が含まれることを明確にするために「精神障害(発達障害及び高次脳機能障害を含む。以下同じ。)にも対応した地域包括ケアシステムの構築」という表現を計画に記してください。

 御意見を踏まえ、114(新115)ページの《市の考え方》の文頭を、次のとおり変更しました。

変更内容:精神障害(発達障害及び高次脳機能障害を含む。以下同じ。)にも対応した地域包括ケアシステムの構築については、~

・115ページの「3 地域生活支援拠点等の整備」のところ

 高次脳機能障害(児)者も対象に含めて地域生活支援拠点の整備を図っていくことを計画に記してください。

 地域生活支援拠点につきましては、地域で暮らす障害のある方を対象としているため、高次脳機能障害者も対象に含まれるものと考えております。

・101ページからの「基本目標7 福祉サービスの充実」のところ?

 徘徊の恐れのある高次脳機能障害(児)者に対して、早期に発見し、事故を未然に防止するサービスを提供することを計画に記してください。

 御意見の内容につきましては、「基本目標6 住みよい福祉のまちづくり」の施策「犯罪情報・防犯情報の収集と提供」において、市、川越警察署、川越市自治会連合会の3者で締結した「川越市犯罪情報等の住民提供に関する協定」に基づいて相互に連携し、徘徊等により事件事故等に巻き込まれるおそれのある行方不明者に関する情報収集と提供を行っているところです。

 行方不明者に係る情報を含めて取扱いしているため、上記の施策の内容を下記の通り変更しました。

施策内容(変更箇所):~犯罪情報や防犯等に関する情報を~